【脳卒中】バランス評価のポイント
こんにちは、ひろかずです。
本日は、バランス(balance)評価についてのポイントです。
バランスと評価のポイントは、
・反応的
・予測的
・随意的
の3要素で考えます。
姿勢運動観察から、どのようにバランス戦略を選択しているか分析できるようになることが大切です。
反応的
反応的なバランスは、外乱によって大きくバランスを崩した時に、姿勢の釣り合いを保つために起こる四肢の動きです。
右側方に傾いた時に、左手足が外転します。支持基底面を超えて重心移動が起きた場合は一歩踏み出し支持基底面を広げて転ばないようにします。
これは、よく学校で教わるイメージしやすいバランス反応かと思います。
予測的
学校教育では教わらない?(自分は教わらなかった)けどとても大切なのが予測的なバランスです。予測的なバランスは、あらかじめ姿勢が崩れないように適度に姿勢を安定する反応です。
例えば、手を伸ばして物を掴む時、肩や体幹は物の重さに釣り合うように筋肉が活動します。
不安定な地面と安定している地面では、歩き方も変わりますよね。
姿勢運動戦略は外部環境に応じて100ミリ秒でトリガーされる・・・(中略)・・・意図、経験、期待に基づき応答の大きさに影響を与える。
ヒトは過去の経験や記憶を元に、一瞬で姿勢運動の安定(筋活動の強さやタイミング)を予測しバランスを安定させるということですね。
脳卒中患者さんは、ここがうまく働かない方が多いと思います。
随意的
バランスを安定させるため、手すりを強く持ったり、必要以上に力を入れてバランスをとっています。
すごく考えて(考えすぎるくらい)バランスをとっている人もいますね。
臨床をイメージして考えると
必要以上に手足に力が入っていれば「随意的」に姿勢を安定させている
たくさん手足でバランスを取ろうしていれば「反応的」にバランスを保持しよう
と考えます。
認知症のある方は、適切に外部環境を理解したり、過去の記憶と照らし合わせることが難しいかもしれません。(=予測ができない)
恐怖心が強い人は、まずは安心感を与えることが大切かもしれません。(=随意的を抑える)
また、目標が共有できていない中で、セラピーを展開していると、患者さんが思う期待を引き出せません。(=予測させる)
大切なのは、
課題は適切な難易度で設定されているか
患者さんのポテンシャル引き出す環境設定か
あたりかと思います。
選択されるバランス戦略は様々ですので、
・反応的
・予測的
・随意的
3要素の割合はどうかな?と考えられると
分析の質を高められると思います。
本日は以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。