【体性感覚】頭頸部とバランス
こんにちは、ひろかずです。
立位や歩行において、頭頸部を垂直に保つには、多くの感覚情報の統合が必要となります。
頭部の重さは、体重比約10%ですので(体重60kgで6kg)
重たい頭部を常にコントロールしていることになります。
脳卒中者の頭頸部を観察すると、
・固定的
・不安定性
これらは一度は臨床で経験があると思います。
頭頸部の垂直性を保つことは、バランスにおいて大切といえます。
頭頸部と体性感覚
Neck proprioceptors are essential for orienting the head relative to the trunk.
頸部の固有受容器は、体幹に対して頭部を方向付けるために不可欠である。
頸部の固有感覚情報は、
「頭部が体幹に対してまっすぐ安定するための情報を送っている」
ということで、
頸部の垂直性には
・対称性
・安定性と運動性
が保たれていることが大切ですね。
支持基底面と頭頸部
支持基底面を狭くすると、バランスによる影響を観察することができます。
例えば、
座位(支持基底面は殿部と足底)と立位(支持基底面は足底)
下肢の体性感覚の低下がある場合
視覚依存が強まり頸部は固定的となるケースが多いです。
支持基底面の広い背臥位においては
バランスの影響を最小限とし、頸部筋の短縮を評価しやすいです。
姿勢変換によって、支持基底面を広くする(狭くする)ことで、バランスの影響を考察することができます。
頭からと下肢から観察
「頭部は体幹に対して正中か」
頭から観察:頭頸部→体幹→下肢
「下肢のバランスに対して頭部は正中か」
下肢から観察:下肢→体幹→頭頸部
両側から考えると関連性がみえてきます。
頭部のコントロール
・背臥位でヘッドアップできるか
・腹臥位でヘッドアップできるか
頭部のコントロールのスクリーニングに良いと思います。
重症例の頭頸部
脳卒中重症例においては、意思疎通が難しくなるケースを多く経験します。
そのような症例において、頷きや首振りの頸部運動は意思表示に必要な機能です。
意思疎通に必要な機能をよくすることは、セラピストの役割ですね。
本日は【体性感覚】頭頸部とバランスについての話でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
明日も臨床がんばります。