座り過ぎで硬くなる?股関節の筋肉チェック
こんにちは、ひろかずです。
脳卒中後の症例は、回復にあわせて車椅子へ乗車し、耐久性にあわせ座っている時間が長くなってきます。
離床の観点から考えると、車椅子の乗車時間が増えることは良いことです。
しかし、立位や姿勢変換ができないケースは、股関節屈曲位で筋肉が硬くなる可能性があります。股関節が屈曲位で硬くなると、立位や歩行の制限因子となります。
座位→立位→歩行と効率的な回復を目指すには股関節の筋肉は硬くならないようにしておくべきです。
基本的なポイントをおさえて考えていきます。
股関節:5つの筋肉をチェック
長時間の座位姿勢で、硬くなる可能性のある筋肉を確認しておきましょう。
股関節の屈筋や内転筋の長さの確保は、歩行時の立脚中期〜立脚後期において非常に重要と言えます。
つまり、股関節の伸展・外転の可動域の制限を作らないようにしましょう。
腸腰筋と恥骨筋
基本的ですが、筋肉の走行は確認しておきましょう。
骨アライメントを確認することも大切です。
座位から背臥位へ姿勢変換し、
骨盤の対称性
大転子の位置
パテラの位置
はサクっと確認できるかと思います。
長短内転筋と大腿直筋
長短内転筋は大腿骨の内側に大きく付着しています。大腿直筋も長い筋肉です。
これらの大きい・長い筋肉は、部位によって硬さに違いがあるケースがあります。
例えば、付け根だけ硬いけど真ん中は柔らかい、停止(起始)部付近が硬いなど
同じ筋でも部位ごとの硬さチェックはポイントです。
姿勢による硬さの変化
背臥位と座位で硬さの変化を確かめてみましょう。
座位姿勢の不安定なケースは、姿勢を保持するために努力的に股関節筋を活動させている可能性もあります。
背臥位は、支持基底面が広く、安定した姿勢であり、その中で硬さが出現している場合は、筋肉の長さが短くなっている可能性があります。
バランスの要素を除外し、筋肉の長さをチェックできるとより分析が深まるかと思います。
セラピーの中では、考えながら狙いをもって姿勢を選択することが大切です。
まとめ
脳卒中の回復過程で、車椅子座位へと回復していくケースは多いかと思います。
その中で、長い時間股関節屈曲位で不動が続けば、筋の長さの制限に繋がります。
その後の立位・歩行の回復を見越して、股関節の筋肉をチェックできると良いかと思います。
以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。