インナーマッスル:多裂筋と腹横筋

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インナーマッスル:多裂筋と腹横筋

こんにちは、ひろかずです。

四肢の効率よい運動のためには、土台となる体幹の安定は重要です。

特に、体幹の深層にある多裂筋と腹横筋は、姿勢の安定に重要な筋肉です。

臨床において、これら筋群の評価・治療を効果的にすすめることは大切と言えます。

基本的なポイントをおさえて考えていきます。

脊柱と体幹:構造的には不安定

脊柱と体幹は、骨格構造的には不安定です。

骨標本を思い浮かべみてると、グラグラしていて安定感がなく、すぐに倒れてしまいます。

脳卒中後の症例であれば、骨盤の非対称性や側腹部の距離(下部肋骨と腸骨稜の間)が狭かったりなど、不安定性を呈しているケースが多いです。

姿勢保持の安定に大切なのは筋肉であり、多裂筋・腹横筋は重要な役割を果たします。

腹横筋をチェック

腹横筋は下部体幹の深層に位置し、骨盤と胸郭を安定させる筋肉です。

図示していませんが、外腹斜筋や内腹斜筋、横隔膜や骨盤底筋群の関与もあわせてみていく必要があります。

腹横筋は腹圧を高め下部体幹を安定させ、筋肉の走行からもわかるようにコルセットの役割を果たします。

腹横筋は直接触ることはできない

腹横筋は解剖学的・構造的に直接手で触れることはできません。

「腹横筋が収縮している」と手で触って判断することはできないです。

確認するときは、内腹斜筋を介して、深層の腹圧・筋収縮の有無や程度を判断する必要があります。

触診するときは、強く圧迫すると痛みを伴うので注意が必要です。

最近では、エコー診断によって筋収縮の程度を可視化することも可能になっています。

臨床的に腹横筋の筋収縮の活性化は、

「息を強く吐く」→呼吸の関与

「肛門をしめる」→骨盤底筋群の関与

「目を覚ます」→覚醒レベルの関与

など、他の要因も考慮しながら総合的に判断できるといいかと思います。

多裂筋をチェック

多裂筋は仙骨部の下方より位置し、椎体を安定する役割を果たします。

下部の繊維ほど太く大きな繊維になっており、上部椎体にいくほど細くなっています。

多裂筋を活性化する際は、PSISの内側下方あたりからアクセスしていくといいかと思います。

大切なのは、

分節的に垂直方向に運動が波及しているか

骨盤と腰椎間は選択的な運動となっているか

頚部・上部体幹の代償活動がおきていないか

ここらへんはポイントかと思います。

まとめ

インナーマッスルの多裂筋と腹横筋は、臨床的にも大切な筋肉です。

・筋肉の構造(起始停止・走行)の理解する

・安定性と垂直性

・体幹と四肢の関係

基本的ですが、このへんは常に意識している大切なポイントかと思います。

 

 

以上になります。

最後までよんでいただきありがとうございました。

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