立ち上がり動作の介助・ポイントは5つ

Clinical

立ち上がり動作の介助

こんにちは、ひろかずです。

 

立ち上がり動作の介助をするとき、

「重たくて大変…」
「うまく立たせることができない」
「転びそうになって危ない」

こんな経験はあるかと思います。

 

とくに脳卒中後のケースであれば、うまく身体を誘導できないことも多いかと思います。

 

大切なのは、介助する側もされる側も楽にできることです。

 

今回は5つポイントで考えていきます。

立ち上がり介助の5つのポイント

【5つのポイント】

①足部の位置
②座面の高さ
③膝と頭部の動き
④体幹のサポート
⑤タイミング

 

ざっくりわけると、

①②は、「環境」

③④⑤は、「技術」

と言えるかと思います。

 

環境は、調整すればすぐに修正することができます。

技術は、慣れるまでに少し時間がかかるかもです。

 

では説明していきます。

足部の位置

立ち上がり動作の足部の位置に着目してください。

 

開始姿勢で膝よりやや後方に位置していることがわかります。

 

要介助者は、自分で足部を動かすことができない方も多いです。

 

開始姿勢は、足部の位置を膝よりやや後方へセットしましょう。

 

すぐに修正できます。

座面の高さ

座面を高くすると、骨盤が前傾しやすく足部への体重移動が容易になります。

 

車椅子やベッドの座面の高さを変えるだけで、立ち上がりが容易になるケースは多いです。

 

こちらもすぐに修正できるかと思います。

 

セラピーにおいては、立ち上がり動作が何とか可能なケースがいた場合、座面の高さを計測してみましょう。

 

 

段階的に座面を下げ、動作ができなくなる高さがわかれば、セラピーの評価指標になります。

 

 

できる高さとできない高さの境界を知っておくことは大切です。

膝と頭部の動き

離殿のときは、頭部と膝は前方へ移動します。

 

この動きを妨げないように介助をしないとなりません。

 

多くの前方から介助することが多いと思います。

 

距離が近すぎると頭部が前に移動しにくいです。

 

膝を固定しすぎると足部に体重を乗せるのが難しいです。

 

動きを妨げない介助が大切です。

体幹のサポート

こちらは、多少技術が必要かもしれません。

 

体幹のサポートから、足部へ体重を移動し、下肢へ体重が移行したら立つことができます。

 

簡単そうで難しかったりします。

 

ちょっと基本ですが、体幹の解剖を確認すると理解が深まりまるかと思います。

骨格から肋骨と骨盤の間は構造的に不安定ですよね。

 

不安定を補うように筋肉がくっついています。

 

側腹部が沈むように体幹が傾いてしまうケースもいます。

 

動きにあわせて中心を意識しながら体幹をサポートすることがポイントです。

タイミング

離殿のタイミングは、下肢へ荷重したときです。

 

タイミングが早すぎても、遅くても立ち上がるのは大変です。

 

一度、自分の大腿部を触り立ち上がってみてください。

 

下肢の筋活動と同期するように、殿部が起こるかと思います。

 

このタイミングが合うと、介助する側もされる側も楽になるかと思います。

うまくいかないケースはポイントで考えよう

↑の立ち上がりをみてどう思いましたか?

 

 

パッと修正ポイントが頭に浮かんだ方は、すでにポイントをおさることができてます。

 

 

もし、周りに立ち上がり動作が大変なケースがいたら、修正やアドバイスをしてみましょう。

まとめ

立ち上がり動作の介助が大変なケースは多いかと思います。

 

できてはいるけど、無理に頑張っていたり、痛みをかかえながらやっているというような

ケースもいるのではないでしょうか。

 

セラピストは、動きを観察・分析し、見極めながら修正していくことが大切と思います。

 

 

 

以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

少しでも明日の臨床につながれば幸いです。

References
  1. Glen Gillen.Stroke Rehabilitation – E-Book: A Function-Based Approach.Elsevier Health Sciences, 2010.371-375

 

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